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2017年04月07日

補助金とは87 自然は守るべきか?

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変わらずにいられるのは幸せ。言い換えればラッキーに過ぎない。
昔ながらの生活を続けられているということは、変わらなくても生きられたということ。
変わることが努力だとしたら努力不要の恵まれた環境を意味する。
太平洋にツバルという小国があります。
島国で、サンゴ礁の上に浮かんでいます。
海抜は低く、地球温暖化で最初に沈んでしまう国として知られています。
住民は牧歌的な暮らしを送っており、漁業を軸に生活を営んでいます。
漁業と言っても自給自足に近いもので、竿を持って泳ぎながら小魚を釣るという程度です。
これといった産業がないため、最貧国の一つに数えられています。
それでも温暖な気候と豊かな自然に囲まれ、何世代にも渡って生活することが可能でした。
その隣にはナウルという国があります。
こちらも島国で「最貧国だった」し、「今も最貧国である」のですが、一時は「世界有数のお金持ち国家」でした。

このナウルは、国土がリン鉱石で出来ているという非常に珍しい国です。
海鳥の糞が何世代にも渡り蓄積し、島ができたといわれています。
ナウルの人たちにとってはその辺に転がっている(敷き詰められている)リン鉱石は、肥料の原料としての価値がありました。
輸出できるので、人々はその売上に頼って暮らしていました。
リン鉱石を輸出し、食料品などの生活必需品は全て輸入していました。
ご想像どおり、その後リンは枯渇し、輸出も輸入も止まりました。
しかも、国民は長年労働らしい労働をしていなかったため、「労働する」という概念を持っていません。
ツバルのように小規模な漁業すらおこなっていません。
結果、失業率は90%を超え、現在は基本的に外国からの援助に頼って生活しています。
中国に新疆ウイグル自治区という自治区があります。
中国最大の省・自治区ですが、同時に面積の4分の1は砂漠です。
寒い砂漠地帯という環境的には非常に厳しい立地です。
そして、産業が集中する沿岸部からは最も離れた地域のため、開発は遅れ、貧しい地域といわれています。
天然資源の開発や政策による投資は進むものの、副作用として、大気汚染などの問題も生じました。
採掘に時間と資金が必要な天然資源があるという以外に、「なにもない」土地です。
生きていくためには産業を起こすしかありません。
その結果、大気が汚染されようとも。
そうして今まで生き延びてきました。
数値化すると次のようになるでしょうか。
ツバル
気候◯ 産業☓ 労働△ 生活△
ナウル
気候◯ 産業☓ 労働☓ 生活☓
新疆ウイグル自治区
気候☓ 産業◯ 労働◯ 生活△
◯が2点、△1点、☓0点として採点すると・・・
ツバル
気候2 + 産業0 + 労働1 = 生活3
ナウル
気候2 + 産業0 + 労働0 = 生活2
新疆ウイグル自治区
気候0 + 産業2 + 労働2 = 生活4
 
気候という、生きるためのアドバンテージを持っていたはずのツバルやナウルは、なにもなかった新疆ウイグル自治区に逆転されてしまいました。
それだけではありません。
新疆ウイグル自治区では、工業化の副作用として大気汚染が生じました。
二酸化炭素も多く排出し、これは温暖化の要因です。
新疆ウイグル自治区で排出された二酸化炭素は温暖化を進め、ツバルの国土を脅かします。
しかし、何もなかった新疆ウイグル自治区では工業化しなければ食べていけませんでした。
その生きていくための努力が、地球の裏側の楽園を破壊したわけです。
一見するとツバルは被害者のようにも見えますが、新疆ウイグル自治区だって加害の意図があって工業化したわけではありません。
生きるために工業化しただけです。
逆に言えば、何もしなくても楽園だったツバルは、何もしなかったがゆえに楽園が終わってしまったのです。
そして、何もしなくても楽園だったという意味ではナウルも同じです。
ナウルは自業自得。ツバルは被害者。新疆ウイグル自治区は・・・?
果たしてそれだけでよいでしょうか。
今日のまとめ
~リンの最大産出国は中国~