【万能の神様ができないこと】
万能の神様がいたとします。
その神様は「壊すことができない岩」を作ることはできるでしょうか?
作ることができるとすれば、その岩は神様でも壊せません。
岩を「壊せない」のですから、その神様は万能ではないことになってしまいます。
「作れない」としたら、その時点で同じく万能ではありません。
なんでも貫く矛と、どんな矛でも貫けない盾の話と同種のパラドックスですが、現実社会でも似た現象はよく起きます。
例えば、世界を二分するA国とB国が軍事競争をしていたとします。
A国が核ミサイルを増産すれば、B国も増産し、そうすると今度はA国がミサイルを迎撃する兵器を開発します。
その次はB国がA国の迎撃兵器を無効化する攻撃兵器を作り・・・と無限循環ですが、兵器の性能は上がるでしょう。
究極まで進化するともしかすると神が生まれるかもしれません。
そして、究極まで話が進まなくても、論理矛盾ははらみ続けます。
A国とB国が互いを滅ぼすのに十分な量の核ミサイルを生産したとします。
先に発射されたら自国はまちがいなく滅びてしまうので、「打ったら必ず打ち返す」という取り決めを結びます。
取り決めを抑止力にしようというわけです。
ここまでは外交上もよくありそうです。
では、A国がミサイルを撃ってきたとき、B国は打ち返すべきでしょうか?
(1)打ったら打ち返すという取り決めをしたのだから、打ち返す。
→両国滅亡
(2)自国の存続という利益の次に優先されるべきは世界の存続だから、打ち返さない。
→ A国存続。B国滅亡。
結果だけ見ると(2)が正解に見えますが、よく考えると、目的である抑止効果そのものの否定です。
先制攻撃推奨というか、決まりを破ったもの勝ちになってしまいます。
補助金・助成金ビジネスに携わると、否応なしに事業計画を考えることになります。
作っている方は大真面目なのですが、客観的に見ると矛盾だらけだということもあります。
この、矛盾の厄介なところは、当事者が気付きにくいことです。
その結果、真剣に変な話をするという滑稽さが生まれます。
さらに真剣であるがゆえに、指摘されてもすぐには受け入れられないことが多いようです。
ついトークでごまかしてしまう、つい反論してしまう・・・。
こうなると補助金がどうこうという前に、話自体が安っぽく見えてしまいます。
次回は、補助金・助成金ビジネスにおける生じやすい矛盾について、具体例を解説したいと思います。
今日のまとめ
〜買わないと売れない〜
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