一般社団法人日本タックスプランナー協会 代表理事 井上大輔です。
【ものづくり補助金のための「ガイドライン」 事例集3 「どのように」】
ものづくりサービス補助金でも重視されている「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」。
項目毎に事例があるので、ひとつづつ紹介します。
3)どのように
(6)価値や品質の見える化
特に提供されるまでその価値・品質が確認できないサービスで有効。
顧客が事前にサービスを比較できる仕組みを構築する。
口コミサイト等自社以外を活用することが優れた手法てだが、誤った情報・模倣されるリスクへの対策も必要。
【具体的な事例】
・リサイクルショップ
買い取り査定ルールを明確化した「買い取りメニュー表」を作成
→顧客側で買い取り価格が事前に分かるようにする。
・住宅のリフォーム業者
場所と広さ、工事の方法、導入する資材・設備等の組み合わせでリフォーム工事をパッケージ化
必要な総費用を事前に提示
→顧客は事前に自分達が必要とするリフォームを予算とともに選択できる。
・青果を扱う卸売業
果物の糖度や鮮度を計るセンサーを導入
甘さ等の味覚や品質を分かりやすく数値化する
→今まで曖昧であった果物のおいしさや品質の評価情報を顧客に提供する。
・レストラン
インターネットによる評価サイトへ積極的に登録
接客術等を競うコンテストへ継続的に参加して受賞を目指す
有名コックと連携して自社独自の料理技術認定制度を策定し、基準を公開する
→外部に自分達のレべルを示していく。
(7)機能分化・連携
強みと経営資源の不足を両方認識し、不足を外部で補うため、ネットワークを構築する。結果、全体をワンストップで提供することが可能になる。
そのためには、目的を共有し、役割を分担できる関係を構築することが必要であり、さらに、コア業務への集中によって新たな付加価値を生み出すことを目指す。
いわゆるシナジー効果を得ることが求められる。
【具体的事例】
・観光地のホテル
地域内の農家やレストラン、商店街、土産物を開発・生産するメーカー、バス会社や旅行業者等と連携
地域のツアーサービスをパッケージで提供
→ホテルが顧客からの受付窓口と全体の調整を担当し、ツアーサービスの開発や広報・宣伝は旅行業者が担当する。
・地域の卸売・物流業者
顧客である地元生産者や食品メーカー、食品スーパーに対して、地域産品を用いた新商品を共同で試作できる調理場、包装パッケージや商品陳列などをテストできるショールームなどを整備
→地元事業者へ商品化やマーケティング強化のサービスを提供する。
・スーパーマーケット
店舗内での商品陳列やディスプレイなどのコンサルティングを卸売業者に依頼
→外部の専門的なノウハウを活用し、自社は接客に集中できる体制を構築する。
・温泉地の旅館
地域内の同業者や商店と連携
どの旅館の宿泊客も全ての温泉に入ることができるサービス
コンセプトを統一した景観づくり(看板や植木など)に取り組む
→温泉地全体が一つの旅館と見立てたサービスを提供する。
<今日のまとめ>
〜どのようには2種類だけ〜
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