【「企画」の新しい意味とその使い方】
前回に引き続き、企画の話です。
つい最近の話ですが、「企画」という単語に新しい意味が加わりました。
簡潔な言葉で表現できて、更にそれだけで「面白そう」と思わせられる骨格。
それがここでいう企画です。
出版業界の業界用語として発祥したようです。
「その小説には企画があるね」
「あの作品は企画が弱い」
というように使います。
冒頭で企画を強烈に提示することで、読者はその作品をどう読めばいいのか、迷わずに物語に没入することができるわけです。
作品とは娯楽作品に限りません。
事業計画書でも、提案書でも、
小説を読むとき、映画を見るとき、人の話を聞くとき、ビジネスプランを見るとき・・・。
この話は「なぜ面白いか」ということを自分なりに言語化する癖をつけると企画を立てる訓練になります。
自分が発信者となって、文章を書いたり、話したりするときは、「相手にここを面白がってほしい」という目論見をはっきりと持って臨むことが大切です。
繰り返しになりますが、ここでいう面白いというのは、おもしろおかしいという意味ではなく、興味深いという意味です。
そして、心理学的に、人が初対面で興味を持つのは2つのパターンしかありません。
憧れか共感かです。
憧れは、見た目がいいとか、実績があるとか、「私もこうなりたい」と思わせることで生じます。
綺麗なホームページを作ったり、スーツを着たり、メイクをしたりというのもここに含まれます。
一方、共感は「わかる」という感情です。
今風にいえば「それな」でしょうか。
企画を作るときはどちらで行くかを明確にすべきです。
その上で冒頭に企画を謳い、興味を引きます。
一度興味を持ったものは最後まで読んでもらえる可能性が高まりますし、当然理解・協力してもらえる可能性が高まります。