一般社団法人日本タックスプランナー協会 代表理事 井上大輔です。
【サーカスの象は細いロープで繋がれている。 それでもそれを引きちぎって逃げようとはしない。】
前回は単価アップの重要性を
顧客数アップと比較して
説明しました。
単価を上げることは、
心理的な抵抗がありますが、
事業を永続させるためには、
避けて通れない道です。
今回は別の側面から、
単価アップの必要性を
考えてみたいと思います。
私は、数多くの事業者様と
お会いしましたが、
「暇でやることがない」
という方は極めて稀です。
大抵の方は、
毎日を忙しく過ごしています。
それなのに、
さらに顧客数を増やそうとするのは、
論理矛盾と言わざるを得ません。
顧客が多いから仕事が多いのであり、
それを増やせば、
さらに忙しくなるのは道理です。
しかし、実際には顧客数を
増やしたいとおっしゃる方が
ほとんどです。
いくつかのパターンに分けます。
1)それ以外の道を知らない
あたかも単価は天から与えられた
不可侵のものであるかのごとく
売上増=顧客数増
だと思い込んでいます。
しかし、
売上=単価数
なので、それ以外の道もあります。
2)単価を上げるのが怖い
理屈では単価を上げることの
必要性を理解しているのですが、
上げて買ってもらえるかという
不安から、単価アップに
踏み切れないパターンです。
一番多いのではないでしょうか。
念のために書きますが、
単価アップと値上げは
似て非なるものです。
前者は提供するものの価値を上げ、
それにふさわしい金額を手にする。
後者は単に売値を上げるだけ。
努力不足です。
3)単価が決まっている
(と思い込んでいる)
1)に似ていますが、
医者やガソリン等、
法あるいは市場で
価格が決まっているものを
取り扱う事業もあります。
しかし、医者にも
自由診療はありますし、
ガソリンスタンドが
カフェを併設してもいいわけです。
単価というのは、
品物一つの値段ではなく、
客単価と言う意味です。
いずれのパターンであっても、
単価アップの余地はありそうです。
<今日のまとめ>
〜思い込みは失敗の典型的な要因です〜
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