一般社団法人日本タックスプランナー協会 代表理事 井上大輔です。
【ものづくり補助金のための「ガイドライン」 事例集1「誰が」】
中小企業の成功事例を集めて、一般化した「中小サービ ス事業者の生産性向上のためのガイドライン」。
ものづくりサービス補助金ではこのガイドラインに沿った取り組み であることも条件になっています。
10項目それぞれに具体事例が付されているので、 項目別に紹介します。 自分の事業がどの事例に近いかをイメージするのに役立つと思いま す。
今回も要約・翻訳バージョンですが、もしご興味あれば、 ぜひ原文読解にチャレンジ(T芝的な意味ではなく)ください。 ご感想をお待ちしております。
1)誰に
(1)新規顧客層への展開
マーケティングが理由でこれまで主たる対象にしてこなかった、 同一商圏内の主体を新たな顧客としてビジネスモデ ルに取り込む。対象を拡大・再設定する。
【具体的な事例】
・住宅街のレストラン
昼間に主婦向けの料理教室を開く。
簡単なレシピを開発し、金曜夜や土曜日も教室を開く。
→独身男性や家族 サービスのため料理に興味ある夫へ顧客層を拡大する。
・家電や雑貨を売る小売店
製品の配達や修理で訪問する。
「御用聞き」としてお使いや留守番など ちょっとした身の回りの困りごとに対応する。
→今後地域内で増加していく高齢者層との関係を強化する。
・都市部のタクシー会社
妊婦や子育て中の母親向けに保育所や塾への送迎サービス
一人で外出が困難な高齢者向けに買い物への同行サービス
→ビジネスマン以外にも顧客層を拡大する。
・旅館
外国語対応が可能なスタッフを雇用・育成
館内の案内表示等を日本語・外国語併記にする
外国人向けの地域観光ツアーや日本文化を紹介するイベ ントを開催する
→今後増加する訪日観光客を取り込む。
(2)商圏の拡大
ロジスティックの理由で、これまで事業の対象で はなかった商圏に提供範囲を広げる。地理的範囲を拡大・ 再設定する。
【具体的な事例】
・地元小売業と取引していた食品卸売業
高価格・高品質な地域ブランド 産品を扱う農家や漁師と連携する
長距離での鮮度維持が可能な物流業者を活用する
→高付加価値商品が好まれる大都市圏に商圏を拡大する。
・一般家庭向けに日用品を販売していた小売業
農具や園芸資材等に品揃えを特化する
農家へ新商品の使い方アドバ イスや就農支援コンサルティングを同時展開する
→大型競合店が立地しない農村などの商圏をターゲ ットとする。
・高品質な接客サービスや料理の提供を行う旅館
アジア諸国にて日本式の「おもてなし」 を全面に押し出したホテルを出店する
→今後も中間所得層の人口増加が期待できる海外市場へ進出す る。
<今日のまとめ>
〜誰に=メインターゲット〜
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