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2016年11月28日

補助金とは82 【電車で化粧とナマズとブラックバス】

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【電車で化粧とナマズとブラックバス】


釣りには「上手い人と一緒に行くと釣れない」という実しやかな格言があります。
実感としても、当たらずとも遠からずで、ある程度理屈で説明できます。


まず、一緒に行っているということは、同じ場所で釣っているということです。
一つの場所には限られた魚しかいません。
上手い人が次々に釣ってしまったら、自分が釣れる分の魚は残らないことになってしまいます。
たくさん釣れる魚ならまだしも、1日に数匹しか釣れないような魚だった場合、上手い人は何匹か釣れたけれども、自分は釣れませんでした、ということも起こります。


他にも解釈はあると思いますが、この世が有限である以上、大小や多寡の差はあれ、シェアの問題は常に付きまといます。


この、シェアを奪い合うのは類似同士です。
同種とは限りません。
これは歴史が証明しています。


弓と鉄砲、馬車と自動車、粗暴犯と知能犯、恐竜とほ乳類、ナマズとブラックバス・・・


戦国時代までは、最も殺傷能力が高い武器は弓矢でした。
一説では、戦場の死傷者のうち、7〜8割は弓矢によるものだったといわれています。
この、弓矢が席巻する武器という市場に登場したのが鉄砲です。
射程距離、威力で弓矢を圧倒します。
戦場で求められる機能は殺傷能力ですから、弓矢の形をしていなくとも、結果さえ出せれば良いわけです。
弓矢のライバルは良い弓矢ではないのです。


馬車と自動車にも同じ関係が成り立ちます。
同種ではなくとも、新種ではなくとも、機能として上位互換なら勝ち残ります。


役に立つものである必要もありません。
例えば、犯罪はどうでしょうか。
日本では、暴行や傷害などの粗暴犯は減り、詐欺や横領などの知能犯は増えています。

一般論として、犯罪を犯したいと思って犯す人は稀でしょう。
(馬から落馬したは駄目ですが犯罪を犯すはなぜか受け入れられますね。)
犯したくない犯罪であっても、何らかの理由で、犯さざるをえないと判断した場合、どの犯罪を選ぶかという選択の余地があります。
犯した結果、得られるであろう結果の費用対効果が良い犯罪が選ばれやすいはずです。
費用は検挙率・結果は金銭や精神的な充足です。
一時的な偏りはあっても、長期的な目で見れば、捕まりにくく・儲かりやすい犯罪に集中していくのは自然です。


余談になりますが、だからこそ罪と罰のバランスが大事になります。
センセーショナルな事件を取り出して、該当する罪のみ厳罰化しても、全体の歪みを生み出すだけです。

話題性という意味では「電車で化粧」はどうでしょうか。
「電車で化粧」の競合は何になるでしょうか。
「電車で化粧」は何からシェアを奪い取ったといえるでしょうか。

電車内での迷惑行為と仮定すると、飲食や暴力、窃盗や痴漢などでしょうか。
もっと程度の軽いものまで含めれば、騒音や場所取りなどかもしれません。
迷惑行為の総量が一定だとすると、飲食や暴力が減った結果、化粧が増えたといえます。
あるいは、実際の件数や割合は変わらないけれども、気になる回数が増えた、意識するようになったという可能性もあります。

税金は集めた以上使わなくてはなりません。
公共事業が減ったら他の使い道が必要です。
それが補助金であり助成金であることはデータが示しています。
コンクリートから人へ、ハードからソフトへといわれますが、具体的な手法は公共工事から補助金へです。

冒頭の話に戻ると、アユを食べるブラックバスが増えたときに数が減るのは、同じようにアユを食べるナマズであって、アユそのものではありません。
釣れる魚と同じように、食べられる魚の数も決まっています。
食べられる(予定の)アユをブラックバスに食べられてしまうと、ナマズは自分が食べようと思っていたアユを食べられなくなります。
生態系の上位にいる捕食者は実は下位の生物に依存しています。
捕食者の増加により絶滅した生物はいません。
食べられる側の生物が減少すると、先に絶滅してしまうのは捕食者なのです。


今日のまとめ


〜弱いがないと強いもない〜