【目標は大義ではなく費用対効果に関わるものとして捉えなくてはならない ピーター・ドラッカー】

【目標は大義ではなく費用対効果に関わるものとして捉えなくてはならない ピーター・ドラッカー】

一般社団法人日本タックスプランナー協会 代表理事 井上大輔です。

 

昨年の夏休みを利用して北海道に行ってきました。行って知ったのですが、北海道には13箇所も空港があるのですね。それを見たとき、ある議員の言葉を思いました。
「もう新しい税金の使い道ってないんですよ」
聞いたときはなんとなく聞き流していましたが、確かにその通りでしょう。
空港も道路も作り切ってしまったので、国が税金を使う場所がないんですね。
その結果として、使い方を民間に委ねる方向に進んでいます。この傾向は当面続くでしょう。事業者に使い方を任せる補助金が年々増えているのもその一環です
すでに来年度の補助金案件も計画がスタートしているようです。情報がまとまり次第、このメールマガジンでもお伝えしていきたいと思います。
【事例研究をしたほうがいい理由】
補助金の過去採択事例は公開されています。
事業計画名だけの場合もあれば、数ページにわたって詳細をオープンにしている場合もあります。見ていると、相当時間かけているなあという事例集もあります。
今回は、なぜ、国は時間と労力をかけて、事例を集め、公表しているのでしょうか。それは「成功を真似させる」ためです
逆説的ですが、本来、成功はコピーできません。
それまでの蓄積も場所も時代も何から何まで違うので、過去の成功者の真似をしても、成功という結果をトレースすることはできません。
スタート地点が違うので、同じ方向に似た乗り物で進んでも、到達地点が違うのです。
余談になりますが、多くの自己啓発セミナーがうまくいかない理由もここにあります。”うまくいった私の特別なやり方を真似をすれば、あなたもうまくいく”というロジックは始まる前に破綻しています。
ただし、これは一つの成功をコピーしようとした場合です。
数多くの事例から、成功に共通することを真似した場合、当然成功する確率は上がるでしょう。
反対に、どの事例でもやっていないやり方は、何か理由があってやっていないのでしょう。
やってみたけどうまくいかなかった。あるいは、うまくいかなさそうだからやめた。など。こちらは、積極的に避けるべきです。
一つの事例だけでは誤差が大きく、真似ても成功には結びつきません。
しかし、多くの事例から要素を抽出すれば、その誤差は加速度的に小さくできます。
したがって、成功の要素を真似するために、あるいは、先人がやってみてダメだったこと、やろうとしてやめたことを避けるために、事例研究は行ったほうが良いのです。
こう書くと、たくさんの事例を研究するのは大変そうだというイメージが湧きそうです。
しかし、実際はそれほど多くの事例を研究する必要はありません。これは次回詳しく述べたいと思います。
<今日のまとめ>
〜目的を持って事例研究する〜

 

 

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